AI画像生成ツール「Fooocus-MRE」を使いこなす上で、意外と見落としがちなのが「Settings」メニューの各項目。
この記事では、すべての項目をひとつずつ丁寧に解説し、何をどう設定すればいいか、すぐ実践できるように具体例付きで紹介します。
☑ 1. Performance (パフォーマンス)
概要:
画像生成時の「処理の負荷」と「スピード・品質」のバランスを決める設定。Fooocus-MREでは、新たに “Custom” モードが追加されています。
選択肢:Speed / Quality / Custom
- Speed:速度優先。ラフ等のテストに最適
- Quality:バランス型。初心者はこれが基本
- Custom:自分でSampling Stepsを設定できる上級者向け機能
▶ Custom Steps
Sampling Stepsの数値。多いほど細部まで生成されるが、処理時間も増える。
- 20〜30:標準クオリティ
- 40〜60:高精粒な描写
▶ Custom Switch
Custom Stepsを使う頑張り度のような機能。使用する割合をスライダーで設定。
☑ 2. Resolution (リゾリューション)
🔧 概要:
生成画像の**幅(width)と高さ(height)**を指定。
🧠 注意点:
-
高解像度にすると美しくなるが、VRAM消費も大きくなる。
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SDXLでは**768×1024(縦)または1024×768(横)**が基本。
🪄 実践ポイント:
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SNS投稿 → 768×1024(縦)推奨
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漫画のコマ割り → 1280×720(横)や 1600×900
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商業印刷用途 → 1600px以上+後処理で拡大推奨
☑ 3. Image Style(s)
🔧 概要:
アートスタイルやトーンを指定。Fooocusの「おまかせ演出」要素。
📌 設定例:
-
Anime
,Photographic
,3D Model
,Watercolor
,Fantasy Art
など複数選択可。
🪄 実践ポイント:
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Anime
×Cinematic
→ 映画っぽいアニメ演出に。 -
Fantasy Art
×Watercolor
→ 優しいファンタジー調の背景に。
☑ 4. Prompt Expansion (Fooocus V2)
🔧 概要:
プロンプト(呪文)の自動補完と最適化機能。
✅ ONにすると:
-
シンプルな入力でも、それっぽく美しくなる。
❌ OFFにすると:
-
よりプロンプトの効果がダイレクトに反映される(中〜上級者向け)
🪄 実践ポイント:
-
初心者はONがおすすめ。プロっぽい絵が出やすい。
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LoRAやControlNetを細かく使いたいときはOFFがベター。
☑ 5. Style Iterator
🔧 概要:
スタイル(Image Style)を複数使った場合に、画像ごとにスタイルを切り替えるかどうか。
選択肢:
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ON:選択したスタイルを1枚ずつ自動で切り替えて試す。
-
OFF:すべての画像に同じスタイルの組み合わせを適用。
🪄 実践ポイント:
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作風テストしたいときはON
-
商用用途で一貫性が欲しいときはOFF
☑ 6. Image Number
🔧 概要:
一度に生成する画像の枚数(デフォルトは2枚)
🪄 実践ポイント:
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サムネイル候補を出したい → 3〜4枚
-
1枚だけじっくり作る → 1枚に設定してExtreme Qualityへ
☑ 7. Negative Prompt
🔧 概要:
生成してほしくない要素を記述するエリア。
✍️ よく使われる単語:
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blurry
,extra fingers
,bad anatomy
,lowres
,worst quality
,long neck
🪄 実践ポイント:
-
最初はテンプレで十分:
blurry, low quality, bad anatomy, extra limbs, watermark, text
☑ 8. Random
🔧 概要:
毎回ランダムなシード値で画像を生成する設定。
🪄 実践ポイント:
-
ON:多様なバリエーションが見たいとき。
-
OFF:構図・ポーズの統一感を出したいとき。
☑ 9. Same seed for all images
🔧 概要:
複数画像を生成する際に、同じシード値で構図・ポーズを揃える設定。
🪄 実践ポイント:
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キャラの服装・角度だけ比較したい → ON
-
様々な構図の試行 → OFF
☑ 10. Load Prompt
🔧 概要:
保存されたプロンプトデータ(.txt
ファイルなど)を読み込む。
🪄 実践ポイント:
-
「よく使う構図・テーマ」はテンプレ保存して再利用が効率的。
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複雑なプロンプトもボタン1つで呼び出せる。
☑ 11. Load Last Prompt
🔧 概要:
直前に使ったプロンプトと設定を復元。
🪄 実践ポイント:
-
「前の絵を少しだけ直したい」→クリックひとつで再現!
-
プロンプト編集に時間をかけてしまった時の保険として◎
【おわりに】
Settingsメニューを使いこなすと、「とにかく早く出したい」「こだわって1枚を作りたい」「画風を比べたい」など、状況に合わせた生成スタイルの切り替えが可能になります。
初心者におすすめの設定はこれ:
- Performance:Quality
- Resolution:768×1024
- Prompt Expansion:ON
- Image Number:2
是非試してみてください!