Fooocus-MREの画像生成において「Samplingメニュー」は、描画品質や細部の出力に直結する重要な設定項目です。
ここでは「CFG」や「Sampler / Scheduler」の違いから、「CLIP Skip」「FreeU」などの上級者向けパラメータまで、それぞれの項目を丁寧に解説し、誰でもすぐ使えるようにまとめました。
☑ CFG(Classifier-Free Guidance Scale)
プロンプトへの忠実度を制御するパラメータ。
- 値が高い:プロンプト通りに出やすくなるが、絵の自然さが損なわれることも
- 値が低い:自由度が増し、柔らかい表現になりやすい
- 推奨値:4.0〜7.0(基本は5〜6あたり)
☑ Base CLIP Skip / Refiner CLIP Skip
CLIPモデル(テキスト理解モデル)の処理段階をスキップする機能。出力される画像の「忠実さ」と「柔らかさ」のバランスに影響します。
- 数値が大きい:忠実度は下がるが、より抽象的な柔らかい絵になる
- 0または1:最も忠実。キャラクターの特徴や衣装などを正確に出したいときに
- 2以上:幻想的、絵本風、抽象表現におすすめ
☑ Sampler / Scheduler
画像を生成する際のノイズ除去の計算方式を決める重要設定です。
- Sampler:どのアルゴリズムで画像を生成するか(例:dpmpp_3m_sde_gpu)
- Scheduler:ステップ間でどのように値を分配するか(例:karras)
おすすめ組み合わせ:
dpmpp_3m_sde_gpu + karras:自然かつ安定した画質で、Fooocusのデフォルト
☑ Sampling Sharpness
画像全体のシャープさ(くっきり感)を調整するパラメータ。
- 値が高い:輪郭がはっきりする。リアル寄りやイラストの線画に向く
- 値が低い:柔らかく、油彩・水彩風や幻想的なイラストに
- 目安:0.0〜2.0程度。デフォルトは1.0
☑ FreeU(ノイズ制御の画質向上機能)
画像のノイズ抑制と構造保持のバランスを調整する機能で、より美しい構図や情報密度を得るための調整が可能になります。
以下4つのパラメータで構成されます:
▶ Backbone Scaling Factor 1 / 2
- 特徴量マップ(画像の基盤)に対して、強度を調整
- 値を上げるほど、ディテールが際立ち、ノイズが抑えられる
▶ Skip Scaling Factor 1 / 2
- スキップ接続(画像構造の保持)の効果を制御
- 値を上げすぎると画像が固くなりすぎる場合もある
FreeUの設定例:
Backbone 1.1 / 1.2
Skip 0.9 / 0.9 〜 1.0 / 1.0
迷ったらデフォルトか、使っているモデルの推奨値に従いましょう。
【まとめ】
Samplingメニューは、絵柄や質感、プロンプトへの忠実度に大きく関わる要素です。
まずはデフォルト値を基準に、1つずつ調整しながら自分の理想に近づけていくと良いでしょう。特にCLIP SkipやFreeUは、微調整で大きな変化を生むので要注目です!