「この人、写真みたい…えっ、AIが作ったの!?」
そんなふうに思わず声が出てしまうような、リアルな人物イラスト。
でも、いざ自分で作ろうとすると「何をどうすればいいの?」「難しそう…」と感じてしまう人も多いのではないでしょうか。
この記事では、無料で使えるツール「NMKD Stable Diffusion GUI」を使って、まるで写真のようなフォトリアル人物イラストを作る方法を、初めての方にもやさしく丁寧に解説していきます。
モデルの選び方、設定のポイント、プロンプトのコツまでしっかり紹介しますので、安心して読み進めてくださいね。
✅ この記事でわかること
- NMKD Stable Diffusion GUIってなに?
- フォトリアルなイラストを作るためのおすすめ設定
- モデルやVAEの選び方
- 実際に生成してみたプロンプト例付き!
NMKD Stable Diffusion GUIとは?
「難しそう…」と思っている方もご安心を。
NMKDは、専門知識がなくてもStable Diffusionを気軽に使える、とても便利なツールなんです。まずはどんなものかを簡単に見ていきましょう。
ダウンロード:NMKD Stable Diffusion GUI – AI Image Generator
インターフェイス画面
設定画面
実写のような人物を作るには、いくつかの重要な要素があります。
モデルやVAEといった聞きなれない言葉もありますが、ひとつずつ見ていけば大丈夫。ここでは基本的な考え方をご紹介しますね。
おすすめモデル・VAEの組み合わせ
AIが使う「モデル」と「VAE」は、まるで絵を描くための画材のようなもの。
フォトリアルな人物を描くのにぴったりな組み合わせを、ここでしっかり押さえておきましょう。
項目 | 推奨 |
---|---|
モデル | beautifulRealistic_v7.safetensors |
VAE | vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors |
このモデルとVAEの組み合わせは、肌のディテール、光の当たり方、髪の質感がとても自然に出るのが特徴です。
NMKD側の基本設定(Settings画面)
モデルを選んだら、次はソフト内の設定です。
難しそうに見えて、実は一度覚えてしまえばとってもシンプル。ここでは、はじめの一歩にぴったりな基本設定をご紹介します。
項目 | 設定値 |
---|---|
Sampler | DPM++ 2M Karras |
Steps | 30 |
CFG Scale | 8 |
解像度 | 768 x 1024 (縦長が◎) |
Clip Skip | Disabled (1のままでOK) |
Seed | 固定してもOK(再現性のため) |
プロンプトの例(リアルな女性を描くとき)
「プロンプト」とは、AIへの指示文のこと。
どう書くかで仕上がりが大きく変わるので、ここではリアルな人物を描くための例文とコツを紹介します。
✅ Positive Prompt(生成したい内容)
a realistic portrait of a beautiful young woman, ultra-detailed skin texture, photorealistic, soft lighting, shallow depth of field, smooth background, high quality, studio lighting
🚫 Negative Prompt(避けたい表現)
anime, cartoon, sketch, painting, lowres, blurry, bad anatomy, extra fingers, CGI, watermark
🧍♀️ イメージ:
・20代前半の女性
・自然な表情
・スタジオ風のシンプル背景
・ライティングはやわらかく、プロのポートレート写真のような雰囲気
このような設定で生成された画像は、「本物のモデル写真?」と思わせるほどリアルな出来栄えになります。
おすすめ追加モデル(必要に応じて入手)
少し慣れてきたら、別のモデルも試してみたくなるかもしれません。
そんな時におすすめの、フォトリアルに強い追加モデルをいくつかご紹介しますね。
モデル名 | 特徴 |
RealisticVision V5 | より陰影にこだわったリアル調 |
epiCRealism | ナチュラルな肌や光が得意 |
majicmixRealistic_v7 | 写実とほんの少しの美化が共存 |
absolutereality_v181 | シャープで現実感の強い出力に |
作りたい人物イメージに合わせたヒント
「この人、日本っぽくしたいな」「もっと欧米風にしたい!」
そんな希望も、プロンプトの工夫でぐっと近づきます。シーンに合った表現のヒントを見ていきましょう。
🇯🇵 日本風の女性を作りたいとき
- Promptに “japanese woman, black straight hair, pale skin, natural makeup, kimono, traditional setting” などを入れてみてください。
- 背景も “tatami room, japanese garden, soft sunlight” などで世界観を出すとさらに雰囲気が出ます。
🇪🇺 西欧風の女性を作りたいとき
- Promptに “european woman, blond hair, blue eyes, porcelain skin, elegant dress” など。
- 場所も “castle interior, renaissance style, dramatic lighting” などで合わせてみましょう。
🇺🇸 欧米(アメリカ風)の女性を作りたいとき
- Promptに “american woman, casual clothes, freckles, natural light, outdoors” のような日常的な描写が似合います。
- “urban background, golden hour light, candid shot” といった背景もおすすめです。
■ 補足1.セミリアルな人物を作りたいとき
リアルすぎず、イラスト感も少し残したい…そんな方にぴったりの表現方法があります。
ここでは、写実とデフォルメのちょうど中間、「セミリアル」な雰囲気を出す設定をご紹介します。
項目 | 設定例 |
モデル | majicmixRealistic_v7 または dreamshaper_8 |
VAE | vae-ft-mse-840000-ema-pruned.safetensors |
Sampler | DPM++ 2M Karras |
CFG Scale | 7~8 |
Steps | 25~30 |
プロンプト例:
semi-realistic portrait of a young woman, soft expression, beautiful lighting, detailed face, artistic style, smooth background
ネガティブプロンプト例:
bad anatomy, lowres, cartoonish, overly stylized, extra limbs
■ 補足2.アニメ調の人物を作りたいとき
やっぱりアニメ風の女の子も描いてみたい!
そんなときは、モデルを変えるだけでガラリと印象が変わります。可愛くて魅力的なアニメ調人物を描くコツをお届けします。
項目 | 設定例 |
モデル | anythingv5nijimix_25BEST、animePastelDream、Counterfeit-V3など |
VAE | anythingModelVAEV40_v10.pt |
Sampler | DPM++ 2M Karras or Euler a |
CFG Scale | 6~7 |
Steps | 20~25 |
プロンプト例:
anime girl, short silver hair, red-rimmed glasses, cheerful expression, school uniform, glowing background, anime style, sharp lines, colorful, full body
ネガティブプロンプト例:
realistic, photorealistic, 3d, blurry, extra limbs, missing fingers, watermark
トラブル時のヒント
- 画像がボケる場合 → Stepsを30以上に上げてみる
- 色味が濃すぎる → CFG Scaleを7に下げるか、Prompt内に「natural lighting」などを追加
- 手や顔の崩れ → ネガティブプロンプトを丁寧に指定(
bad hands, bad face
など)
おわりに:絵が描けなくても、ここまでできる!
NMKD Stable Diffusion GUIは、ちょっとした工夫で「えっ、これAIが作ったの!?」と驚かれるようなリアルな人物イラストが作れる素晴らしいツールです。
最初は難しそうに見えるかもしれませんが、設定を少しずつ覚えていけば、きっとあなたも素敵な作品を作れるようになりますよ。
どんな女性を描いてみたいですか? あなたの想像力で、世界にひとつの人物イラストを生み出してみてください✨