猫ちゃんと暮らしている飼い主さんの中には、専用の寝床を作っていない方も多いことでしょう。その場合、猫ちゃんは勝手気ままに部屋のあちことで眠っているものです。
でも、猫ちゃんに決まった寝床を作ってあげると、実はとても大きなメリットにつながります。そのため、猫ちゃんの寝床を作って上げることは、とても大切といえるのです。
この記事では、猫ちゃんの寝床を作って上げるメリットから、手軽に寝床を用意できる猫用ベッドの選び方、そして清潔に保つ方法などを解説していきます。
いとしい猫ちゃんが快適に眠れるように、専用の寝床を用意してあげましょう。
猫ちゃんの寝床を作るメリットとは
猫ちゃん専用の寝床を作ってあげると、以下のような3つのメリットがあります。
- 安心して眠れる
- 体に負担をかけずに眠れる
- 体温調整がしやすい
まず、決まった寝床があると、猫ちゃんに安心感を与えることができます。
猫ちゃんは、普段はのんびりしているように見えても、実はけっこう周りの変化に敏感です。そこで、専用の寝床を用意してあげましょう。
猫ちゃんは、その場所を「自分の安全な場所」と認識して、安心してぐっすり眠ってくれるようになります。
それに、専用の寝床を作ってあげると、体への負担を減らすことができます。とくに、柔らかくて快適な素材の寝床は、猫ちゃんが無理なくリラックスして眠れる環境を提供してくれるのです。
人間も硬い寝床で寝るとリラックスできませんし、体が痛くなりますよね。猫ちゃんも同様に、柔らかいベッドで眠ることで睡眠の質が向上しますよ。
また、猫ちゃんは寒さに弱い子が多いです。寝床を暖かい素材で作ってあげると、猫ちゃんも無理せずに最適な体温を保てます。
これらのことから、専用の寝床を作ることは、猫ちゃんの健康に直接つながってくるといえるのです。
今は、これらのメリットを手軽に猫ちゃんに供与できる「猫用ベッド」を、ペットショップやホームセンターで手に入れることが可能です。
猫ちゃんの健康を保つためにも、最適な猫用ベットを選んであげましょう。
理想の寝床とは?最適な猫用ベッドの選び方
猫ちゃんは柔らかくて心地よい場所を特に好むので、気づけば、ベッドやソファを占領されていることもしばしばです。
こんな時、猫ちゃん専用のベッドがあると、決まった場所で安心して眠ってくれます。ここでは、猫用ベッドを選ぶポイントや、どんな種類があるのかを紹介していきます。
猫用ベッドを選ぶ時のポイントとは
猫ちゃんは、心地よい寝床でぐっすり眠ればストレスが減り、健康にも良い影響を与えるといわれています。猫ちゃんにぴったりな猫用ベッドを選ぶ時には、以下のように4つのポイントを確認してあげましょう。
- サイズ
- 素材や形
- 掃除のしやすさ
- 季節による違い
まず、サイズは猫ちゃんの体格に合わせて選びましょう。猫ちゃんが窮屈にならない広さのベッドが理想です。ただし、猫ちゃんによっては狭い場所で寝るのが好きな子もいるので、性格に合わせて選ぶことも大切でしょう。
また、猫ちゃんの好みに合わせてベッドの素材や形を選ぶことも大切です。フワフワしたものや弾力性のあるものなど、好みに合わせて選んであげましょう。
さらに、掃除のしやすさも重要です。ベッドには毛が溜まりやすいため、カバーが取り外し可能で洗えるものや、丸洗いできるタイプが良いでしょう。これにより、ダニやノミの発生も防げます。
季節に合った素材を選ぶことも大切です。夏は通気性の良い素材、冬は暖かい素材のものを選んであげましょう。これにより、熱中症や寒さによるリスクを防げます。
猫用ベッドの種類を紹介
猫用ベッドには、おもに3つのタイプがあります。猫ちゃんの性格を考えて、寝やすいものを見つけてあげましょう。
- ラウンドタイプ
- ドームタイプ(かまくら型)
- ハンモックタイプ
多くの方がまず思い浮かべる猫用ベッドは、「ラウンドタイプ」と呼ばれる円形のベッドなのではないでしょうか。ラウンドタイプは、猫ちゃんが快適に休めるようにデザインされており、サイズのバリエーションも豊富です。
また、「ドームタイプ」のベッドもあります。このタイプは天井があり、周りが覆われているのが特徴です。猫ちゃんは狭くて暗い場所を好む傾向にあるので、ドームタイプのベッドも人気があります。
ワラで編んだ「猫ちぐら」もドームタイプの猫用ベッドです。
もう1つは「ハンモックタイプ」です。このタイプは、窓際やケージに設置できます。猫ちゃんが高い場所から周囲を見渡せるため、好まれることが多いです。
季節に合わせた寝床の調整
猫ちゃんが快適な睡眠を得るためにも、季節にあった適切な環境を作ってあげましょう。猫ちゃんはさむがりなので、とくに冬場の調整は大切です。
そのためには、以下の2点がポイントといえます。
- 室温の管理
- 猫用ベッドの素材
まず、猫ちゃんが心地良く眠るためには、室温管理が大切です。
猫ちゃんにとっての理想的な室温は、23~28℃程度といわれています。具体的には、夏なら26~28℃、冬なら20~24℃です。ただし、天気によっても室温はかわります。そのため、その都度、適温になるように調節してあげましょう。
次に、寝床の素材は季節に応じて変えるのがおすすめです。
オールシーズン対応の猫用ベッドもありますが、夏は接触冷感素材の涼しいもの、冬は保温性の高い暖かいものを選ぶと、猫ちゃんはより快適に過ごせます。
猫ちゃんが好む寝床の設置場所とは
猫ちゃんにとって、寝床の設置場所はとても重要です。猫ちゃんが好む場所に設置しないと、たとえ快適なベッドを用意しても使ってくれないことがあります。
猫ちゃんが好むのは、おもに以下の3点を満たす場所です。
- 静かな場所
- 人の出入りが少ない場所
- 適度な温度に保たれている場所
猫ちゃんは、静かで落ち着いた場所を好み、騒がしい場所を避ける傾向にあります。そのため、テレビの近くや騒音の出る家電のそばは避け、静かな場所にベッドを置いてあげましょう。
また、ドアの近くや廊下など、人が頻繁に通る場所は猫ちゃんが休むのに適していません。とくに、新しく迎えた猫ちゃんは警戒心が強いため、ベッドだけでなくケージやトイレも人通りの少ない場所に設置することが必要です。
それに、猫ちゃんは適切な室温でないと熟睡できず、体調を崩すことがあるので注意しましょう。猫ちゃんにぐっすり寝てもらうためにも、室温を定期的に確認することが大切です。
猫ちゃんの寝床を清潔に保つ方法とは
猫ちゃんの寝床は、清潔な状態を保つことが重要です。
居心地の良い猫用ベッドも、掃除や洗濯を怠ると、フケや抜け毛が溜まり不衛生になります。これは、雑菌の温床ともなるため、アレルギーの発症など猫ちゃんの皮膚状態に悪影響を与えがちです。
また、室内飼いの場合でも、寝床にノミやダニが付着する可能性は十分にあり得ます。これは、ノミやダニが人を通して家の中に持ち込まれることがあるためです。
そのうえ、細菌やカビ、それに寄生虫などがいるリスクさえあります。
そこでここでは、猫ちゃんの寝床を清潔に保つ手入れの方法を紹介していきます。
猫用ベッドの手入れ方法
猫用ベッドを手入れする際には、まずは洗濯機で洗えるかどうかを確認しましょう。
そして、手入れを始める前に、ゴム手袋をはめて猫の抜けた毛をかき集めます。なぜなら、布についた抜け毛は、ゴム手袋を使うと摩擦によって簡単に取れるからです。
もしゴム手袋がない場合は、粘着クリーナーや掃除機を使っても良いでしょう。
洗濯機で洗える猫用ベッドの場合
洗濯機で洗える猫用ベッドは、洗濯ネットに入れて洗濯してください。洗濯後は、天日干しをしてしっかりと乾かしましょう。
強い香りの洗剤や柔軟剤は使わず、できればペット専用の洗剤を使用してください。
今はペット専用のコインランドリーもあるので、そちらを利用するのも良いでしょう。
洗濯機であらえない猫用ベッドの場合
洗濯が難しい形状の猫ベッドの場合は、ビニール袋に猫ベッドを入れて天日干しをしましょう。たとえば、ドームタイプ(かまくら型)の猫用ベッドなどです。
1日天日干した後に、掃除機でダニの死骸を吸い取ります。ダニの死骸をしっかりと取り除くために、天日干しの後は必ず掃除機をかけましょう。
また、乾燥機を使用するのもよい方法といわれています。
これは、ダニが高温乾燥によって繁殖を抑えることができるためです。60度以上の熱を20〜30分加えましょう。
そのあとは、天日干しと同じように掃除機でダニの死骸をしっかりと吸い取ります。
手入れする回数の目安は?
猫用ベッドのお手入れは、季節によっても違ってきます。
夏場は、猫の被毛が抜けやすいので1週間に1回がおすすめです。一方、冬なら1ヶ月に1回のお手入れを目安にしましょう。また、夏と冬で猫ベッドを使い分けることも推奨されます。
さらに、清潔に保つには猫用ベッドの置き場所にも気を付けましょう。というのも、最近の住宅は気密性が高いうえに暖房が普及しているため、ダニが一年中繁殖するリスクがあるのです。
そのため、猫用ベッドは風通しの良い部屋に置くのが推奨されます。狭く暗い場所には置かないように注意しましょう。
生後1ヶ月の子猫の寝床のための特別な配慮
生後1ヶ月の子猫の寝床には、特別な配慮が必要といえます。というのも、子猫は自分で体温を調節することができないからです。
自然な成長過程では、母猫のお腹の近くで兄弟たちと寄り添い合い、お互いを温め合います。母猫の体温は子猫にとって熱すぎず寒すぎないベストな環境を提供し、体温調節を学ぶまでの期間を過ごすのです。
そのため、子猫の寝床を作る際には、体温調節を支援するための特別な配慮をしてあげましょう。
子猫の寝床に配慮するポイントとは
子猫の寝床には、以下の3つのポイントに配慮しましょう。
- 35度前後を保つ
- 涼しい場所も用意する
- 暖房器具は直接体にあてない
子猫の寝床の温度は、熱すぎず寒すぎない35度前後を保ちましょう。これは、子猫はとくに温度に敏感なため、体調を崩しやすいのが理由です。
寝床を35度前後で適度に温め、冷気が入らないようにすると良いでしょう。そのためには、ドームタイプの猫用ベッドがおすすめです。ドームタイプは保温性が高く、成猫になっても使えますよ。
また、寝床には暖かい場所だけではなく涼しい場所も用意しましょう。涼しい場所を用意しておくと、万が一熱くなり過ぎても自分で涼しい場所に移動してくれます。
暖房器具を使用する際は、子猫に直接あたらないように注意しましょう。とくにカイロを使用する場合は、タオルを2枚重ねるとベストです。
これにより、子猫が低温やけどをするリスクを減らせます。
おわりに
今回は、猫ちゃんに快適な睡眠を楽しんでもらうために大切なことを紹介しました。
寝床の大きさや室温の調整、そして清潔さの維持は、快適な寝床を作る上で不可欠です。とくに、生後1ヶ月の子猫にはさらなる注意が必要といえます。
猫ちゃんのための理想的な寝床を作り、共に幸せな時間を過ごしたいですね。